2022年 第2回展のご案内
美の系譜 Ⅱ ―加藤唐九郎―

2022年6月25日(土)~9月25日(日)

岡部嶺男 《窯変米色瓷盌》

2022年第2回展は、加藤唐九郎ファミリーを取り上げます。

加藤唐九郎は、織部・瀬戸黒・志野そして黄瀬戸と様々な焼物を制作し、いずれもすばらしい作品を残している陶芸家で、当館には、唐九郎の作品が40点余り収蔵されています。さらに彼の息子嶺男、重高、孫の高宏の作品も所蔵しています。本展は加藤ファミリー三代の作品を展示いたします。彼らの作品を比べながら、受け継がれる陶芸の美をご覧いただけたらと思います。

なかでも長男嶺男の青瓷茶碗、三男重高の志野茶碗は、唐九郎の元で技術を受け継ぎながら個性を身につけた素晴らしい作品です。また孫の高宏はより現代的な作品を新しい感性で現在も作り続けています。

日本人の茶道の流行と共に洗練されていった陶芸の世界をぜひゆっくりとご覧ください。

加藤唐九郎
    《黄瀬戸茶碗》 1984年

柔らかな黄色に鮮やかな緑が映える半筒型の茶碗です。一説によると、豊臣秀吉が黄金色の茶碗を作るよう命じたのが黄瀬戸茶碗の起源とも言われています。 国立博物館を長く務めた林屋晴三氏は、長く使われるとより味わいを深める茶碗と絶賛しています。

加藤重高
    《志野茶碗 銘 好日》

重高氏は唐九郎の三男です。

淡い紅色の地に植物がのびやかに描かれたこの茶碗は駒形が展覧会で見つけた逸品です。半筒にへらでゆがませた形は唐九郎譲りでしょうか。

駒形は展覧会場で即座に銘をお願いし《好日》と箱書きしていただいています。

2階展示室  風景を描く ―平山郁夫 須田国太郎 他

平山郁夫 1974年《法隆寺煙雨》

平山郁夫(1930年~ 2009年 )は、広島で被爆し、誰よりも平和を希求した作家です。
文化勲章受章し、東京芸術大学名誉教授など数々の公職を歴任しています。
しっとりと濡れた木造建築の美しさ、そして煙るような柔らかな緑。
乾いた過酷な中東から帰った平山郁夫が愛した日本の風景が描かれています。

作品リスト

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