2021年 第1回企画展 -駒形十吉生誕120年 
駒形コレクションの原点-

2021年3月24日(水)~6月13日(日)

駒形十吉 《青山紅林図》
倣浦上玉堂「煙霞帖のうち『青山紅林図』」

1901年生まれの駒形十吉は本年生誕120年に当たります。そこで、1年を通して駒形コレクションを初期から順次ご覧いただきたいと思います。
第1回展は、「駒形コレクションの原点」。
駒形の実家には画家が多く出入りし、特に三輪晁勢に対しては兄宇太七が支援をしておりました。そして十吉は兄の代わりに上野の横山大観邸に伺ったり、同世代の若い美術愛好者とグループをつくり展覧会を企画したり古美術鑑賞旅行に出かけたりと美術の眼を養っていきます。
戦後は要職につき、忙しい毎日を送るようになりますが、そんな生活の中でも自分の好きな作品の模写をしてひと時の安らぎを得ていたのでしょう。
この作品は、十吉がもっとも愛した作家玉堂の作品を模写したものですが、他にもたくさんの作品が美術館に残されています。晩年、画家の気持ちを知るために描いたと言っていますが、それ以上に自分のために描いた作品のような気がします。

村上華岳
《秋谿之図》1932年

駒形がコレクションに加える基準の一つが画に哲学がある事。彼の認めた画家のひとりが村上華岳です。この作品は、駒形の華岳コレクションの中でも青緑、朱などで彩られためずらしい作品です。谿流が勢いよく流れ、木々が被さるように繁茂しており、自然の躍動感が感じられます。駒形はこの作品の複製をつくり親しい方に送っており、お気に入りの作品のひとつだったと思われます。

楠部彌弌《彩埏花宴花瓶》

駒形は、30代の仲間と「風羅会」という美術愛好会を作り、作家から新作を送ってもらい展覧会をか何度か開催しています。その時作品を送った作家のひとりが楠部彌弌です。「当時長岡の人たちには大変お世話になった」と楠部氏は語っています。乳白色の柔らかな下地に優しい色彩で描かれた菖蒲。安定感ある足とバランスのとれたフォルム。パリでの展覧会出品の記録があります。アールヌーボー的なこの壺はフランス人の眼を惹いたことでしょう。

 

作品リスト

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